一人暮らしで集中力を高める照明術|建築的にみる快適な勉強・仕事空間の作り方

一人暮らしで集中力を高める照明術!

一人暮らしの部屋で勉強や仕事を進めようと思っても、思うように集中できないという経験はありませんか。

テレワークやオンデマンドが普及してきている現在は、家でも集中して作業できる環境を作ることが大切です。

今回の記事では、一人暮らしの部屋で集中できない方向けに、照明という観点から集中できる空間づくりのコツを解説していきます。

大がかりな部屋の配置換えをしなくても実践できる内容もあるので、すぐに改善につなげられると思います。

ぜひ参考にしてみてください。

一人暮らしで集中できない理由

まずは、なぜ一人暮らしの部屋で集中力が続かなくなってしまうのかについてを整理しておきます。

主な原因は、空間のゾーン分けの不足と、光環境の悪さにあります。

ワンルームでの一人暮らしでは、仕事や勉強用、リラックス用など、用途ごとに部屋を分けることができません。

そのため、どうしても一つの空間で様々な活動を行ってしまうことになります。

これにより、仕事で集中したいけれど、いいる場所としてはリラックスしているときと同じ空間であり、気分的にも空間的にも切り替えが難しくなってしまうのです。

また、光環境について、一人暮らしの部屋で照明の配置に小高っている人はあまり多くはないため、始めからあった天井照明だけで済ましてしまっている場合も多いと思います。

これでは、集中して作業するには手元が影になって暗くなってしまうなどの悪影響があります。

また、逆に日差しを意識せずに家具を置いてしまった関係でまぶしすぎて集中できないという場合も多いです。

これらの集中を妨げる要因を理解しておくと、家具や照明をレイアウトする際に気を付けるべき点が見えてくるのです。

照明が集中力に与える建築的な効果

それでは、まずは照明について深堀していきます。

実際にどうして集中する上で照明が重要なのかを具体的に解説していきます。

明るさのコントロール

まずは、明るさのコントロールについてです。

なんとなく知っている方も多いかと思いますが、勉強、パソコン作業、食事など、活動ごとに最適な明るさは異なっています。

具体的に言うと、一般的な勉強机は750lx以上、読書では500lx以上、パソコン作業では画面周りが500xl以下などの目安があるのです。

いきなり数字で分かりにくいとは思いますが、なんとなく基準があることが分かってもらえたら大丈夫です。

これらから、部屋の照明を考えるときには、どのくらいの明るさがよいかを考えたうえで家具をそろえると、集中しやすい環境が作れるといえます。

明るくしていればどんな作業もできる、というわけではないということもポイントです。

光の色、色温度の使い分け

光の色や色温度についても、集中する環境に対する向き不向きがあります。

よく食品をおいしく見せる色の照明があるというように、用途ごとに最適な光の色や色温度が異なっているわけです。

集中力を保つには、昼光色という、やや青っぽい光が向いているといわれています。

また、リラックスするにはオレンジ色っぽい、電球のような色がよいといわれます。

そのため、集中する空間の光を作るデスクライトは、昼光色に近いもの、逆にリラックスする空間の照明には電球のような温かみのある光のものを選ぶとよいでしょう。

光の方向と陰影

陰影についても集中力にかかわる重要な要素です。

机で読書や何か作業をしているときに、デスクライトをつけていなかったら手元に影ができてうっとおしく感じたことはありませんか。

このように、手元に影ができるとストレスの原因となり、集中力が途切れてしまいます。

部屋の照明だけのように、一方方向からの光のみで明るさを取っていると、このように影ができやすくなります。

そのため、デスクライトやサブの照明を使い、なるべく影ができないように計画することが大切です。

一人暮らしの部屋で実践できる照明テクニック

それではここからは具体的に、実際の部屋の家具配置で意識したいことを解説していきます。

そのまますぐにいぇってみることができる内容なので、ぜひ試してみてください。

ワークスペースで空間を区切る

まずは、照明も活用しながら空間の目的ごとにゾーンを区切るという方法です。

先ほども触れたように、集中力の必要な作業とその他の活動が同じ空間で行われると、どうしても切り替えがしにくくなってしまいます。

そこで、照明と家具を使って空間を分けることがおすすめです。

ですが、ワンルームの一人暮らしなどでは完全に区切ると窮屈ですので、ここでは緩やかだけれどしっかり分ける方法を紹介します。

それが、スチールパイプ製の低い棚で、デスクの横に仕切りを作るという方法です。

パイプでできた棚であれば、光や視線を適度に通すため、圧迫感を生みにくいです。

また、高さを120cm程度に抑えることで、空間として部屋の中はワンルームの広さを保ちながら、デスクに座るとちょうど視線を遮ってくれます。

実はこの、立つと見通せて一室空間だけれど、座ると視線がさえぎられるという方法は、ファミレスのボックス席などでも活用されている方法です。 

複数の照明でON/OFFを切り替える

照明のONとOFFを、集中のONとOFFに対応させるのも効果的です。

デスクライトのようなものを活用すれば、作業に集中するときに照明をつけて、切り替えのきっかけを生み出すことができます。

天井の一つの照明だけでは、机に向かってもなんとなく作業に気持ちが切り替わらず、身が入らないということが起こりがちです。

照明をつけることと作業に集中することを結び付けておくと、机に向かって照明をつけることで気持ちの切り替えができるのです。

ほかにも、ベッドに読書灯をつけておいて、読書に集中することで寝る前のスマホ使用時間を減らすなどで、同じ効果を使うこともできます。

自分が作業したい空間に、作業をするとき用の照明を用意しておくことが、集中力や生活の改善に役立つのです。

自然光を活用する

自然光を使うことで集中力を維持するという方法は、想像がつくという方も多いかと思います。

植物や自然光など、自然のものが感じられる空間では、リラックスできて集中力が続きやすいです。

また、自然光は時間による変化があるため、作業の開始を習慣化して集中しやすくするということにも役立ちます。

勉強や仕事などの開始は、一番ハードルが高い部分でもあるので、ここを乗り越える手助けになるのはうれしいポイントです。

朝に明るくなってきたら自然に目が覚め、日が上がってきたら作業開始、のような習慣がつくと、生活リズムも整い、一石二鳥です。

注意点として、直射日光は避けましょう。

直射日光は、明るすぎたり、暑さを招いたり、逆に集中を阻害してしまいます。

半透明のカーテンを使うなどして、柔らかく光が入ってくる環境を作るのがおすすめです。

照明アイテムの選び方

最後に、ここまでの話をもとに、集中できる空間を作るためにおすすめの照明家具やアイテムをピックアップしておきます。

ぜひ参考にしてみてください。

ワークスペースにおすすめ デスクライト

まずは、集中するために必須ともいえる、デスクライトです。

デスクライトは、集中の邪魔をしないようにシンプルなものがおすすめです。

また、木質感のあるものなどを選ぶと、リラックス効果にもつながるため、豊かな空間が作れます。

集中するための机には、作業用専用のデスクライトを用意しましょう。

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リラックス空間に 色温度が温かいライト

集中する空間との対比、切り替えをはっきりとさせるためにも、リラックス空間のライトも重要です。

リラックスするには、色温度の温かい、オレンジ色に近いライトが向いています。

気持ちが落ち着き、作業との切り替えがしやすくなるのでおすすめです。

自然光を柔らかく取り込む 遮熱カーテン

自然光を取り入れる場合、柔らかく取り入れることが集中力という面だけでなく、部屋の温度上昇を防ぐという面でも重要です。

遮熱カーテンを使うことで、夏場のエアコンの負荷を減らして、省エネを実現することができます。

また、半透明なカーテンは外の雰囲気も感じられて、リフレッシュにつながります。

まとめ

ということで、今回は照明の観点から、集中できる一人暮らしの空間づくりのコツを解説してきました。

大がかりな家具の移動はハードルが高いですが、照明の工夫だけで集中力を改善できる部分もあります。

簡単なことからでいいので、ぜひ実践してみてください。

また、この機会に部屋の家具配置を大きく変えようと思っている方は、狭い部屋での家具配置のコツを解説した記事もありますので、ぜひ参考にしてみてください。

では、またの記事で会いましょう!

狭い一人暮らしの部屋を広く見せる家具配置術【建築学生が解説】 狭い一人暮らしの部屋を広く見せる家具配置術【建築学生が解説】

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